愛知県立豊田西高等学校

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豊田西高校 SSH事業について

豊田西高校は、平成25年度に文部科学省からスーパーサイエンスハイスクール(SSH)の指定を受けました。現在第Ⅲ期(令和5年度~令和9年度)の指定を受け、理数教育・科学技術教育について研究開発を行っています。

研究開発課題名
産学公協働教育プログラム“ICAN method”創成による“TX-Innovator”の育成

産学公

事業概要

  • 産学公との互恵関係にもとづく“G-STEAM”教育の推進と拠点化により、地域の特徴や課題を世界基準の考え方やものの見方と融合させながら、自分なりの「豊田発世界的視点」を身に付けた人材を育成する。

  • 課題研究で「ゼミナール」を導入し、共通の視点、興味・関心をもった生徒同士が学び合う「ハッシュタグ型」の学びのシステムを推進し、「知のボーダーレス化」による柔軟な思考力、多面的・多角的視点を育成する。

  • イノベーター人材育成のためのルーブリック“TX-Assessment Sheet”の活用により、詳細な自己分析と自己評価を行うことで自身を TX-Innovator へ変容させられる「自立型人材」を育成する。

  • 特色ある教科・科目

    課題研究「SA」「DQ」「SA&DQ」(第1~3学年)

     生徒自らが研究テーマと仮説を設定し、その検証方法と研究計画を立案して課題研究に取り組むことで、3年間で段階的に課題発見・解決能力と実験・調査にかかる技能を養っていきます。生徒エージェンシー(SA)の段階的な伸長を重視する第Ⅲ期では、第1学年で“Extraction(引き出すこと)”、第2学年で“Development(発展・展開)”、第3学年で“Deepening(深化させること)”を年間のキーワードとしています。

     第1学年「SAⅠ」では、自然科学、社会科学、人文科学の各分野の探究的活動によって視野を広げるとともに、探究の芽となる「疑問」から「問い」を見つけ、「リサーチクエスチョン」を立てる探究プロセスを学びます。


     第2学年「SAⅡ」では、相互発表やディスカッションを行いながら研究活動を実施するともに、外部指導者からの助言を受け、研究の進捗や方向性を客観的に分析しながら探究を深めます。


     第3学年「SAⅢ」では、「SAⅡ」における助言を受けて、さらに深い研究に取り組み、研究総括と成果発表を行います。研究背景や発展的な領域を深堀する過程を通して自身の研究を客観的に分析し、探究活動の深化と充実を図っています。


     第2学年の「DQ(Digital Intelligence Quotient)」においては、資料検索、データ処理、適切な表現等に関する内容を扱い、客観性と発表技術の向上につながる情報リテラシーを身に付けます。さらに、第3学年の「SA&DQ」では、身につけたリテラシーを「SAⅢ」と連動させて発揮する場とし、自身の研究をよりハイレベルで主体的な探究活動へと深化させています。同時に異学年協働型の学びを展開し、TX-Innovatorとして必要な、自身が身につけたリテラシーを発揮して互恵的に学びあい、高めあう力を養います。
     課題研究の展開にあたり『ハッシュタグ型』の学びのシステムを導入し、文理融合・異分野協働による『知のボーダーレス化』を推進しています。また、近隣の研究機関(大学・研究所)や豊田市役所の職員らによる指導助言や、地域産業界からの技術支援を積極的に取り入れ、産学公連携に基づいた課題研究を展開しています。
     本校独自の課題研究テキストを用いた指導や、TX-Assessment Sheetを用いた振り返りと自己評価により、生徒自身が毎時の目的や課題を明確にすると同時に、達成度や研究の質の向上、教員の指導力の向上を図っています。また、これらの取組を地域中学校・高等学校および令和8年度開校予定の本校附属中学校にも普及していきます。


    「SS数学Ⅰ」(第1学年)

     「数学Ⅰ」「数学Ⅱ」「数学A」の内容を系統的に編成し、課題研究につながる数学的素養を育成するとともに、「SAⅠ」「SAⅡ」「SAⅢ」で必要となるデータ分析に重要な統計分野を重点的に学習できる教材を開発しています。



    「SS理科基礎」(第1学年)

     「物理基礎」「生物基礎」を中心に、物理・化学・生物・地学の4領域にまたがる基礎的内容を含めて科目を編成しています。身近な現象を題材に見方を変えて探究的に検証する活動や多くのデータを活用する探究的な活動を開発することで、「課題研究」で必要な探究的なものの見方や概念の習得、実験技能と課題発見能力の向上を図っています。



    特色ある活動

    本校が立地する豊田市は、製造業が盛んで、また一歩郊外に出れば自然あふれる環境が広がっています。その立地を生かして、産学公と連携した数多くの理数教育・科学技術教育に取り組んでいます。

    (本校で行っているSSH事業の一例)
    ・産学公連携自然共生プログラム「MORIBITOプロジェクト」
    ・豊田市上下水道局と連携したSS科学部研究
    ・豊田市や市内企業・団体等と連携した課題研究
    ・愛知教育大学教員による情報モラル&リテラシーに関する講演会
    ・技術者講演会
    ・トヨタ技術会と連携した「自動運転プログラミング講座」
    ・名古屋大学トランスフォーマティブ生命分子研究所(ITbM)の訪問研修
    ・トヨタ自動車東富士研究所訪問研修
    ・Toyota Technical Center Shimoyama訪問研修
    ・下山環境学習会
    ・「水素」をテーマとした豊田市・トヨタ自動車と連携した講座
    ・基礎生物学研究所・生理学研究所への訪問研修
    ・核融合科学研究所への訪問研修
    ・サイエンス・ダイアログ
    ・豊西スタートアップ体験講座
    ・豊田工業大学教員による科学英語講座
    ・イギリス海外研修(TMUK、ダービーシャー州レプトン校、ロンドン市内博物館)
    ・マレーシア海外研修(マラヤ大学、キナバル自然公園)